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うさキューブ 6兎-うさぎの蹂躙

なんだろう、体が痛い、頭が痛い、目が痛い…
視界が赤くなりいろいろな物の波長がよくみえる
きもちわるい……もう動きたくない、それに雨が降ってる。

こんな日は何時も道理に母さんの破片を傍において、家でのんびり本を読むのが普通だった




だから、その普通を、家を、わたしの居場所を壊したこの男を殺そう、私にいやな思いをさせるこいつを殺そう

そして男が持っている壺も助けてやろう、彼女は私とおなじ嫌な思いをしてる、波長でわかる。
おねえさんが言っていた
『呪われた道具は、呪われた能力を手に入れるまでは罪を意識することが出来ない。人の性質を得るまでは、自らが行う罪を止める事も出来ず罪を償う事が出来ない。そして人の性質を得ても、償える保証もない』

彼女は自らの能力が嫌なのだろう、嫌いなのだろう…だから嫌がっている
彼女はこのまま、人の性質を得なければ自らの意思ではなく罪をまた重ねていくことになる
だが人の性質を得るには罪を重ねて呪われる必要がある


だから私の能力で、呪ってやろう、波長をいじってやろう



さぁ、殺そう さぁ、殺そう
今宵は雨だが雲が晴れたら満月、そんなきれいな夜にこんな汚い行為を持ち込むわけにはいかない
だから早く、早く、早く雲が晴れる前に、夜が来る前に
殺そう殺そう

そして我が敬愛する母を真似て、本物を偽物にしてやろう



さぁ、狂気の宴の始まりだ








雨がひっきりなしに降り注ぎ、森の周りは薄暗くなっていた。
その暗くなった森のなか三人と二つの生命体がいる
だが周りはあまりにくらくお互いの顔がうっすらと見えなかった。
そのなかで二つ、光源があった。


それは、炎や電気ではなく
銃弾のような赤く光った弾と赤く光っている目であった。



おもしろい・・・
闇曲拍明は完全な無表情で藍色の肉片を現在進行形で生産している、赤箱・れいせんを見て思った


今目の前では一方的な蹂躙がおこなわれている。
彼女は目で追えないほどの速さで動き、藍色の獣に指鉄砲を向けると人差し指から銃弾のようなものが無数に打ち出され一瞬で藍色の肉片にかえていく
時にはその銃弾は着弾時に爆発し、その爆発でできた煙を消すかのように無数の弾幕が彼女を中心にばら撒かれる
そこには数の暴力なんて存在していなく、所詮は弱者がいくら集まろうが強者には勝てないと体現しているかのように蹂躙・蹂躙・蹂躙・蹂躙

だがその蹂躙は荒々しくもうつくしかった。
そして何よりも面白いのが・・・

「くそが!!また増えやがった!!」
そうハインツマンが最初見たときに敬語をつかっていたのが信じられないような口汚いことばを吐き捨てながら壺をふるっている。

まぁ、その言いたくなる気持ちもわかる、なぜなら彼女は

増えたり
減ったり
消えたりするのだ

おそらく幻覚だと思われるが、増えた赤箱君は普通に攻撃ができる。
それなのに幻覚なので本体以外に攻撃してもすりぬけるだけである。
だが本物がどれだかを悠長にさがしていると、

「がぁぁぁぁあぁぁぁぁぁああぁああ!!」
このようにハインツマン自身が集中攻撃をうける
ハインツマンはもうすでに体中が血まみれであった。
だが血を流しているのは腕や足だけで急所ではない。
つまり赤箱君はいたぶっているのだ、自らの居場所である家を壊した張本人を…

「似ています・・」
一緒にこの蹂躙を見ていたン・イゾイ―がふとつぶやいた
彼女の方に顔を向けるとすこし顔を強張らせていたしていた
それはそうだ、だれだってこんな一方的な蹂躙を見たら少しは顔を顰めるだろう
だが立派な戦士である彼女があまり感情表現が得意ではない彼女が顔を強張らせるほどの何かがあるのだろうか?

「いったいなにが似てるんだい?」
僕はまるで野球解説をしているような気軽な感覚でン・イゾイ―に聞いた
「賢い獣にです」
「賢い獣?」

「はいと肯定します。彼らは極限まで追いつめてから獲物を捕食するものもいます。
彼らのそれは捕食のための行為ではなく遊びのための行為です。そんな賢い獣に似ていると主張します」
「なるほど」

ン・イゾイーが言っている事は的をいている。
おそらく赤箱君は最後までハインツマンを限界までいたぶるだろう

「それに・・・」
「それに?」
「彼女は気(ラーマ)を操れるのだろうという主張を驚愕しながら主張します」
「ほぅ・・・」

まだ僕は彼女が言う気(ラーマ)がなんなのかは、まだよく解らないがどうやら、遭難者を続出させた能力や、この赤箱君が見せる増えたり減ったり消えたりする幻覚、そして彼女が使う銃弾のような物はどうやら僕達やこの森自体の気(ラーマ)をあやつっているからなのだと思われる。
そして気(ラーマ)の事をよく知っているン・イゾイ―が驚いているのだ、気(ラーマ)を操るのは信じられない事なのだろう

おもしろい・・・・
本当に面白いよ、まるで赤箱君は未知の塊だ
僕はあまりの喜びで口角が上がるのをおさえきれなかった










もう何時間もの間弾幕を打ち続けて、能力をつかっていたのだろう
もしかしたらまだ数分しかたってないのかもしれない。

まぁ、そんな時間間隔などどうでもいい、もうこいつに怒りをありったけぶつけた。

だがそろそろ目が痛くなってきた能力の使いすぎだ
もう幻覚をだすことは不可能だと思う

だが残りはあの男の始末とやつのもつ禍具の救済のみ

「死ねぇえええええええええええええええええ汚物がぁあああああああああああああああああ!!」
そんな絶叫と共にまたツボから大量の藍色の生き物たちが出てくる
猫らしきものから熊のような動物までよりどりみどりだ。

私はそんな藍色の動物たちの前に立ち指をむける
動物達は私に向かって走りよってくる
先ほどから一体何匹の動物を吐き出しているのだろう?
もしかしたらあの壺に弾切れなど存在しないのかもしれない。
いくらでも獣の軍勢を作れるのかもしれない

だが

「・・邪魔」
私は指から赤い弾を連射する。
その赤い弾は獣達に着弾して赤い爆発を巻き起こす
獣達は自らの頭や足を吹き飛ばされ原型を保てなくなっていく

私まで近づける獣は一体もいない


たしかに数が多ければ、個を圧倒的な数の暴力で蹂躙できるだろう…
だがその軍勢を指揮している物が弱ければ、雑魚ならば、話は別になる

所詮、統制がとれていない雑魚がいくら集まろうが雑魚は雑魚
しかもそれを使っている奴が弱すぎる

その結果私が勝つのは明白だった

もっと獣達の使いようはあるはずなのに先ほどから私に向かって突進させるばかり
だからわたしはただ前に連射するだけでいい
数の有利を全くいかせていない・・


「クソが!!汚物のくせに!!汚物のくせに!」
男が喚き散らしている

もうあきた
仕上げにしよう
わたしは爆発力のある弾を男の足に向けて撃った
男はよけることもできず無様に当たる

「ぎ、がああああああああああああああああああ」
男は無様に地面を転がった。

もうこれ以上こいつをいたぶる必要もない
そして私はついに立つ事や歩く事ができなくなった金髪に近寄り見下ろした。
無様だ
私はこんな無様な奴にボロボロにされたのか
怒りを通り越して呆れてくる

そんな考えが表情に出ていたのかもしれない
男は表情を醜くゆがめ
「見下ろすな・・・貴様のような汚れた物体が俺を見下ろすなぁぁぁぁああああああぁぁぁぁアァ」

そんな事を叫びながら男は手にもった藍色の壺を投げつけてきた
なかなかの速さだったが、わたしはそれを壺が割れないようになんなくキャッチする
わざわざ渡してくれるとはありがたい、そしてそのまま壺を観察する。

やっぱり、この壺は波長が乱れてる。
嫌がっているのだこの壺は
呪われた自らの能力を使うのもそんな能力がある自分も

やはり母が手紙に書いていたように好き好んでそんな呪いを使う禍具なんてない
だが道具だから、人じゃないから好きでもないのに使わなければならない

「ねぇ、なんでこの禍具は嫌がっているのに無理やり使うの?」
私はこの男に聞いてみた

すると男は醜く笑みをうかべた
「なにを馬鹿な事を言ってるんだ!!毒を制すためには毒しかないじゃないか!それに俺はわざわざこの汚い壺に善行をつませてやってるんだ!」

最後の負け惜しみだろう。喚き散らすように男は私の質問に応える

「むりやり呪いを使わせて?善行という名の殺人を手伝わせて?」

「あたりまえじゃないか!それにこいつは人間じゃない! 汚れた物なんだよ!! 道具が人間様に逆らうんじゃねぇ!!」

「そう…」

だめだ、こいつに話は通じない…

やっぱり殺そう


「わかったか!お前もその壺と同じ「なら」・・あ?」
私は男の言葉に割り込んだ
こいつが言うには物だから、人間じゃないから呪いを使わせられているらしい
ならば


「人間にする」
そう私は宣言して藍色の綺麗な壺と男に視線をあわせて瞳の出力を最大にあげた

『波長を操る程度の能力』それが私の瞳に隠された能力。だけどそれはオリジナルのコピーである私の能力名、私のオリジナルの、この能力の本当の名前は

『狂気を操る程度の能力』

そんな狂気を操る能力を持った瞳の出力を上げたため横で男が狂い始める
波長の長さをギリギリまで短くしているのだ。
どんな人間もすぐに狂ってしまうだろう


だがまだたりない、出力がたりない
彼女を汚れた禍具ではなく人間にするために…
まだ上げる、まだ上げる、彼女の意志の存在の波長を長くして人間としての波長を長くするために
出力を最大まで上げる…
目から血がせようと目の前が赤くなって視界が消えようとも
波長を長く、長く、長く!!








そして

私の腕の中にはいつの間にか藍色の壺(本物)ではなく前髪で目が少し隠れた少女(偽物)がいた
「……ぽわ?」
少女はいきなり自分が人間になったのに驚いているらしく目を見開いてた
良かった…これで彼女は禍具ではなく人間になれた…
私はそうほっとして


頭の痛みに耐えれず地面に仰向けに倒れふせた

ろくに使えもしない能力を最大限に使ったのだ。倒れて当たり前だ…
横でさきほど人間になった子が私をゆさぶって何かを言っている。
そしてその後ろに雨雲の間からきれいな満月が見えた


ああよかった、雨やんだんだ…









「あらあら・・・・これは完全に失敗してしまったわね」
女性はその独り言に自重を含めたように吐き出した。

その女性がいる空間は異様であった。
そこには目玉のような物が蠢いており、常人がその空間にいると発狂してしまいそうである
だが女性はそんな目玉を気にせずに目の前にできた「裂け目」のような「スキマ」のようなものからある光景をのぞいていた。
そこには、血まみれになって倒れ伏した友の娘である兎とその兎を必死で揺さぶる人間になった禍具の姿があった。

女性はこの頃いそがしく毎日、習慣のようにしていた毎朝友の娘の様子をのぞき見するして見守る事を今日にかぎって行っていなかった
おそらく今日もいつもとかわらずにあの子兎はのんびりしているだろう

そう思ってのぞいてみるとこの状況だ。

友の娘にあんな事をした男に復讐しようにもはすでに口から泡をふいて死んでいる。
それにこのままにしておくと、兎は死んでしまうだろう。
そんな事になってしまうと友に顔向けできない
ならば・・・
「わたしが出ていかないといけないわねぇ・・・」

そう呟き外は雨が降っているため、いそいで傘を取りに一旦自らの家に戻った






土砂降りの中、小柄な少女が泣き声が響く
「・・・嫌・・嫌!!・・起きて!起きて!!」

先ほど呪われた物だった壺が血にまみれた赤箱君を揺さぶっている。
あれほどの出血だ。あと数分で死んでしまうだろう。

死んでしまう。
そう、死んでしまうのだ。

もし、赤箱君が死ぬと彼女の持っている未知が未知のままになり、そしてなにより
彼女が先ほど見せたまだ人の性質を持っていない禍具をむりやり人の性質を持たせるという離れ業をもう見れなくなる。
おそらく彼女が協力してくれば僕達の研究は大きく前進するだろう。
何といっても彼女は呪われて道具に人の性質を持たせることが出来るのだ。
呪われた道具たちに能力を使わせずに、これ以上呪わせずに人の性質を持たせることが出来る。

もしそんなことを、呪いを消して普通の人間になろうとしている「呪われた日本刀」とそれに協力している人間が聞けばなんと思うだろう


彼女が居ればまだ人の性質をもってない禍具に人の性質を持たせれる
彼女が居れば禍具を強化できる
そして一級殲滅騎士を一瞬で蹂躙する事のできる彼女の戦闘能力を手に入れれば研究国は最高の戦力を手に入れる事ができる



そんな彼女が死んでしまう
そんな未知と希望の塊の彼女が死んでしまう

そんな事が許されるのか?



僕はすぐに赤箱君に向かって雨の中走った
すぐ横をン・イゾイーがついてくる
泥が飛び散りズボンを汚すがそんな事関係ない
今僕にとっての最大のチャンスが消えてなくなりそうなのだ

「……ふぇ゛」
あと少しで赤箱君に近寄れるという所で、赤箱君に必死に呼びかけていた呪われた壺が驚いたようにこちらを見る

そんな壺を無視してすぐに赤箱君の体調を確認した
脈拍低下、出血多量、体温低下
どんな人間でもわかる、これは死ぬ一歩手前だ。
「……ン・イゾイー、彼女に応急処置を頼めるかい?」
「受諾。ですが我が意、さすがにもう厳しいかと…」


確かにここには包帯などの医療道具がない、病院つれて行こうとしてもここは山の中
それに彼女は人間ではない、彼女には人間の耳ともう一つ頭の上にもう一つ兎の耳がついている。
そんな彼女を普通の病院など担ぎこむわけにはいかない

もしそんな彼女を治療できるとしたら、研究国の施設ぐらいしかない
だが遠すぎる

いったいどうすれば…





「あら?もしかして移動手段をお探しかしら?それなら手伝ってあげてもいいわよ?」

そんな声が響き顔を上げると、いつの間にかそこには泡をふいて倒れているハインツマンの上に傘を持って雨を防ぎながら優雅に立つ女性がおり

「もちろん条件つきでね」

そんな魅力的な提案をもちかけてきた








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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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