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ユーリ・N・ハラオウンの笑顔 8話 -旅先-

 



 プライドがボロボロになった私は何とか立ち直り、書庫内から司書長室に移動した後もユーノ先生と話を続けていました。

コポコポと珈琲メーカーで珈琲を入れながらユーノさんから色々な世界の事や遺跡の事を聞いた事を思い出していました。ユーノ先生の話は無限書庫に引きこもっている私にとって、とってもとっても楽しい物で興味が絶えません

私は入った珈琲を珈琲メーカーからカップに移し、椅子に座り直して机の上に開いているビブリオテークに向き直りました。
ビブリオテークから空中に浮かびあがるモニターが出ており、そんなモニターには胡坐をかきながら金属のカップに入った飲み物をのんで一息ついているユーノ先生が移っています

「ユーノ先生の話はおもしろいです。特にスクライア一族の話には驚きました。そんなに探査魔法や罠に慣れていたらもう探索できない遺跡なんて存在しないのではないですか?」
そう私は微笑みながら珈琲に角砂糖を5~6個一気に入れて口を開きました

「そんなほめすぎだよユーリ司書員」
「そんな事ないですよユーノ先生。後私の事はユーリでいいですよ?」
恥ずかしがりながら返事をするユーノ先生に返事を返します

ユーノ先生の話はまるで面白い物語を読んでいるようで、そしていろいろな登場人物が出てくるのでとても賑やかで面白いです
やっぱり、引きこもニートな私と大卒専門家なユーノ先生とはスペックというか人間のランクっていうか、話していて分かりますが何かが違いますねぇ……

そんな自虐的な事を考えて珈琲に角砂糖を7 ~8個一気に入れながらユーノ先生
を見ると何故か苦笑をしていました
どうしたのでしょう?

「どうしたのですか? ユーノ先生?」
私はその様子が気になったので、珈琲に蜂蜜を入れながらいてみる事にしました。

するとユーノ先生は頬をかきながら、すこし気恥ずかしそうに言いました
「いや……先生って呼ばれるのが恥ずかしくてね……初めての経験だよ」

なるほど、確かに自分より年上の人に『先生』なんて言われたら恥ずかしいですよね。
でも……
「恥ずかしがる事ないですよ! 私が知らない事をいっぱい知っていて、大学卒業していて、発掘隊のリーダーで、私の自慢の読書魔法を完全に上回っているのですから」
《しかも読書魔法に関しては私の補助ありですしね》
「ビブリオテークは一言多いです」
《ムギュッ》

一言多いビブリオテークに私はムスッと不機嫌になりながら、チョップをぶち込みます。
そんなやり取りがおかしかったのかクスッとユーノ先生は笑いました。



そんな時

ゴンゴンと足で扉を蹴るような音で司書長室をノックする音聞こえました
時計を見るともう11時頃。いったいこんな夜に誰でしょう?

「ユーノ先生。ちょっと誰が来たか見てくるので待っていてくれませんか?」
私はそうユーノ先生に頼むとユーノ先生は快く許してくれたので、珈琲にガムシロップを入れるのを止めて席を立ちました。
相手が誰であろうと、消灯してしまって真っ暗になっている書庫にとどめておくわけにはいけませんからね

そんな事を思い、私は司書長室の入口の扉の前に歩いていきます
するとまだゴンゴンと扉の下の方からノックする音が聞こえました。

確実に足でノックしていますね……
まったく、こんな夜中に連絡もなしに来るなんていったいどこのバカでしょうk…

「おーい、ユーリ起きているかい?」
扉の向こうからそんな兄(バカ)の声が聞こえました



ああ、お兄ちゃんですか、そうですか……
いつも人に礼儀やらなんやらほざいているのに自分は足でノックですか……

私は、ぷんすかぴーと怒りながらドアノブに手をかけ回しドアを開けました




するとそこには


「zzzzz……zzzzz…」
「うみゅー……うに~」
ぐっすりと寝ているナカジマ家のスバルちゃんとノーヴェちゃん

そして

「こんな夜中にすまないなユーリ」
そんなナカジマ家姉妹をおぶった苦笑いの兄の姿がありました





……………
…………


「兄さん……あれほど、誘拐はいけないと言ったのに……」
「誰が誘拐だ!! そしてそんな事言われた事ないぞ!?」

わたしの口から洩れた悲しみの言葉に兄から強烈なツッコミがきました

いや……だってねぇ……?
いきなり深夜に押しかけていて、見てみると寝ている美少女達を苦笑いの顔でおぶっているのですよ?
しかも、スバルちゃんやノーヴェちゃんと兄さんが関わりあるなんて聞いた事がないです
というか、クイントさんやゲンヤさんどうしたんですか?

私はそんな事を考えながら冷たい視線を兄に向けました

「兄さん……今なら間に合います。自首しましょう」
「だから誘拐ではないと!」
「それにまさか、兄さんにロリ属性があるとは思いませんでした……エイミィが悲しみますよ?」
「エイミィは関係ないだろう!?」
「関係ありますよ なんたってエイミィは将来の私のあn「からかうのは、そこまでにしておけユーリ」……ん?」

兄さんと話をしていると兄さんの後ろから声が聞こえました
私は余りに聞き覚えがある声なので顔をずらして兄の後ろを見てみるとそこには


「……チンク?」
「ああ、久しぶり……というほどでもないなユーリ。夜遅くですまないがお邪魔するぞ?」

銀髪の私の友達がいました





☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

兄達が来た後、みんなの分の珈琲を出して、スバルちゃんとノーヴェちゃんを私のベットに寝かした後、リビングに帰ってみると兄さんとチンクがユーノ先生と楽しそうに話している所でした

どうやらユーノ先生と兄さんは、ユーノ先生が管理局に強力を申請した時に何度かあっているらしく顔見知りだったらしいです
でもチンクはユーノ先生とは初対面のはずなのにあんなにオドオドせずに楽しく話すなんて……
チョッピリ羨ましいですね


そんな事を思いながら私は席に座り、チンクになぜこんなに遅くに訪ねてきたのかを聞きました
いわく、チンクが新しく本局に努める事になった新人達の戦闘訓練の相手をゲンヤさんの知り合いに頼まれたらしく、張り切って戦ってみたら訓練場所に選んだ訓練室が訓練後には穴だらけのぼっこぼこになっており新人達も軽く消し炭となってしまったらしいです

「そういうわけで、本当は訓練が終わって夕方には帰れる予定だったのだが、訓練に使った訓練室の後始末や局員の方々にいろいろと面倒な注意をいただいてな、思った以上に帰るのが遅くなってしまってね。私と一緒に来ていたスバル達も余りに遅くなってせいか寝てしまってね。帰るに帰れなくなってしまったので悪いと思いながらもユーリの所に泊めてもらえないかと思ってここに向かっているときにちょうどクロノと会ってな、それでクロノが妹達を抱えるのを変わってくれたんだ」

そうチンクは少し申し訳なさそうに話を締めくくりました
『それは……すごいね』
《さすがチンクお嬢様です》
「あはは…」
そして、そんな話を聞いたユーノ先生からは驚きの声が、ビブリオテークからは関心の声、私の口からは乾いた笑いしか出てきませんでした。
新人とはいえ本局勤めになった局員達を消し炭ですか……さ、さすがですね

そんな時、隣でハァと溜息をつく声が聞こえたので、そちらに目を移すと兄さんが呆れた目でチンクを見て
「いい加減自分の能力ぐらい加減できるようにならないと、いつ加減を間違って自爆するか分からんぞ?」
そう兄さんはヤレヤレと言いたそうに首を振りながら呆れたようにつぶやきました。
ああ、兄さんそんなチンクを挑発するような事を言うと……

すると私の予想道理にチンクはカチンと来たらしくチンクも兄さんの方を向いて反論し始めました

「私が自爆するような失敗をするわけないだろう。それに私の心配をする暇があるなら自分の心配をしたらどうなんだ?クロノは器用貧乏すぎて過ぎて戦闘では決め手に欠ける。そんなのだからいつも戦闘訓練の時、私の防御を破れないのだ」

そんなチンクの言葉を、執務官の仕事で口が上手くなった兄さんはすぐさま言い返します

「ほう……面白い事を言うなチンクは。たとえ君の防御を破る事が出来なくても行動に色々な選択肢があるから、君に勝つ手段はいくらでもあるぞ? 爆発物しか攻撃方法の君と違ってね。あと器用貧乏ではなくてオールラウンダーと言ってくれ」

「攻撃手段が爆破しかないのではない、攻撃手段は爆破で十分なんだよ執務官。私の攻撃は強すぎるからなそこらの相手なら普通に戦いあえる。あと某黒髪ちび執務官程度の相手ならすぐに爆砕してやろう」

「そうか、それなら僕は銀髪ちびの爆弾魔程度の相手ならすぐにバインドで縛り上げてやろう」

「まったく変な事をいうなクロノは」

「チンクこそ、荒唐無稽な事を言うものだよ」

あっはっはっはっと兄さんとチンクの笑い声が司書長室に響きます
目はお互い笑っていないのですけどね……

ふと、モニターの方を見るとユーノ先生が兄さんとチンクのやり取りをみてか渇いた笑いを出していました
いきなり目の前で、若手執務官とさっきから爆破や爆砕と危なっかしい事を言っている民間人が皮肉の言い合いをしだしたら笑うしかできないですよね……

私は、笑いながら皮肉を言いあっているちび二人を無視してユーノ先生と話す事にしました

「すいませんユーノ先生。うちのバカ二人がいきなりバカを始めてしまって」

「いやいや、そんなことないよ。すごい二人だね。 あっそうだ」

私が二人に呆れながら言うとユーノ先生は笑いながら返事をしてくれた後何かを思いついたように手を打ち、私に質問をしてきました 

「クロノ執務官とは何度もあった事が有るけど、あのチンクさんは管理局員なのかい?」

なるほど、こうやって管理局を自由に動いていると管理局員にも見えますよね
私はユーノ先生の疑問に答える事にしました

「いや、チンクは管理局員ではないですよ。民間協力者、フリーの魔法使いですね」

「民間協力者?」
「はい、今回のように訓練の手伝いだったり、大きな事件などを取り扱う時に手伝ったりと便利屋まがいの事をしているんです」

私はそう言いながら手元の色々と入れた珈琲に口をつけます
うん……もうすこし甘みがほしいですね

そうのんびりと飲んでいるとユーノ先生からまた質問がきました 
「でもいったいなんでそんな事を……」
「それはチンクの出生とかレアスキルにありましてね。そのせいで就職できないのですよ」

「レアスキル?」
「はい、チンクのレアスキル『ランブルデトネイター』は一定時間手で触れた金属にエネルギーを付与し、爆発物に変化させる能力で中距離にある金属への爆破の遠隔操作も爆破のタイミングを操る事も可能というかなりの強力なスキルです。」

『ランブルデトネイター』
このスキルは、施設破壊に関しては絶大な力を発揮し、周りが町中や施設内だとそこはチンクの最高の戦場と化します。
だから管理局は例えチンクが管理局に友好的でも、『ランブルデトネイター』の唯一の使用者であるチンクを監視か手元に置いておかなければいけません
まぁ元々この『ランブルデトネイター』はチンクの物ではなくて、チンクの元となった人物のスキルですけど別に言わなくてもいいでしょう

「さて、そんなチンクが管理局以外で仕事ができないか……それは」
私が一端話を切って理由を言おうとすると

「身近な物を爆破する能力を持っている人を好き好んで雇おうとしない……かな?」
最後の言葉をユーノ先生に先に言われてしまいました
……さっすが先生、先読みがすごいですね

そうです、チンクには悪いですが身近にある金属という物質を爆発物に変える人を好き好んで雇おうとする人なんていません。
それでもチンクは私と違ってちゃんとレアスキルに向き合っているのはすごいと思います
引きこもっている私と大違いですね

そんな事を思いながらわたしは
「そうです、チンクはそのスキルのせいでことごとく管理局以外の仕事の面接でおとされてしまいます。しかもチンクはちょっとした理由で管理員なるのも断っていましてね。だから民間協力者、別の言い方をするとフリーの魔法使いなのですよ」
そう言って私は話を締めくくりました

ユーノ先生は「なるほど」とつぶやいているので納得がいったようです
そして私は珈琲を飲んで喉を潤していると

「最後にいいかな?」
そうユーノ先生が言ってきたので了承します

「チンクさんがフリーの魔法使いという事は、個人の依頼も受けてもらえるかなと思ってね?」
「たぶん受けてもらえますけど……どうしたのですか?」

「いや、これから探索する遺跡だけど護衛が欲しくて、ちょうどチンクさんが来てくれるなら百人力だと」
「なるほど」

そう言えばチンク、この頃仕事の依頼がないと言っていましたね
おそらくですが引き受けてくれるでしょう
そう考え目をユーノ先生からチンク達に移してみると

「はっ、エイミィに尻を敷かれている奴にいわれたくないな」
「こちらこそ無職に言われたくない」
「無職ではない、フリーの魔法使いだ。お前はそんな細かい所を気にするから猫姉妹にいつもからからかわれる」
「定職についていないのはフリーターか無職と言われるのを知っているかい?そして今はリーゼ達は関係ないだろう?」

まだ皮肉の言い合いをしていました

「たぶん依頼は受けてもらえると思うので大丈夫だと思いますけど、とりあえずチンク達のお話が終わるまで待ちましょうか」

「そうだね」
そう私達は言って、兄さんとチンクの皮肉合戦が終わる事をのんびり待つ事にしました





☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


その後、チンクはユーノ先生の依頼を受け、ユーノ先生は遺跡の探索を初め、兄さん達はアースラに乗って旅立って行きました

いろんな所に行くみんなが羨ましかったですが、私はビブリオテークといつもの道理に皆が帰ってくるのを無限書庫で待てばいい
そして帰って来た時に『旅先はどうでしたか?』と聞いて旅先の話を聞いてみよう
その旅先の話にいったいどんな登場人物がでるのか楽しみです
アースラが本局から出て行くのを見ながらそう思っていました








そうその時は、まさか私自身が3人の旅先の話……
ある魔法少女達の話の登場人物になるとは夢にも思いませんでした
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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No title

更新お疲れ様でした。
この作品は基本的に明るい雰囲気だけど、登場人物たちの行動の端々に寂しさを感じさせてくれる辺りが好きです。
書庫に閉じこもっているユーリが、どのようにユーノ達が出会う魔法少女達の物語に関わるのか、続きを楽しみにしています。

No title

更新お疲れさまです
遂に無印が始まるのが近づいてきましたね
次の更新楽しみにしています!

Re: No title

けそんぷ様
感想ありがとうございます
このSSの雰囲気を気に入っていただけたらしく嬉しく思います
これからもご期待に添えるように頑張っていこうと思っています
今回はコメントありがとうございました

Re: No title

御伽様
感想ありがとうございます
あと、代替2話ぐらいで無印に突入する予定です
更新ペースを落とさないように頑張っていこうと思います
これからも宜しくお願いします
プロフィール

アクアグラッセ    

Author:アクアグラッセ    
アクアグラッセです
のんびり2次創作を書いていこうと
思っています

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