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ユーリ・N・ハラオウンの笑顔  第5話 -名前-

ちゅるちゅると麺が私の喉を通り、わたしはミートスパゲッティを食べ終えました。
うーん、やっぱりこの食堂のスパゲッティはなかなか美味しかったですね。
でも本当はミートスパゲッティより本当は魚介類のパスタが食べたかったのですがビブリオテークがうるさいのでしかたがないです。


今私たちは、チンクとウェンディと一緒に食堂で晩御飯を食べています。
チンクのお説教が終わった後、ちょうどチンクやウェンディも晩御飯を食べていなかったので一緒にご飯を食べないか?と誘い一緒に食べる事になりました。

「びぶりーん、またお話きかせてほしいっス!!」

《話してもいいですがウェンディお嬢様、今は食事中なので先に食べ終わりましょう。お行儀が悪いですぞ? 後、私の名前はびぶりんではないです。ベルカ式情報記録型魔道書『ビブリオテーク』です》

「わかったっス!びぶりん!」

《だから、びぶりんではないと…》


ウェンディも久々の私たちとの食事だからなのでしょうか、対面の席で口にトマトケチャップをつけながら、隣にふわふわとういているビブリオテークと元気に話していてとても楽しそうです。
ビブリオテークもそんな元気すぎるウェンディに気押されながらも楽しそうに話しています。
まるでおてんばなお姫様と老執事みたいです。


「なぁ、ユーリ」
すると横から、チンクから声をかけられ横を向くとそこには、申し訳なさそうにしたチンクがこちらを見ていました。

「本当にさっきはすまなかった。私も気を付けていたがドクターからプレゼントをもらったとはいえ、まさかウェンディが局内でいきなりライディングボードを起動させて、しかもお前に突っ込むとは思わなかった」

そう言い頭を下げるチンク

「そんな、頭をあげてくださいチンク。私は怪我していませんし全然気にしていません。ウェンディもほとんど会えないお父さんからのプレゼントで喜んで、気持ちを抑えきれなかったたけですよ。それにウェンディも反省しているのです。もう大丈夫ですよ」

「だがなぁ…せめてなにかお詫びでも…」

「ですからいいですって」

「だが…」

うーん、困りましたね…
チンクは私の友人で妹が五人もいるせいかとてもしっかりしていて真面目ないい人なんですけど、こうやって頑固な所があるから困りますね…

とにかく、このままうだうだと話していても意味がないです。
いったん話を逸らしますか。

「そういえば、ほかの妹さん達は元気ですか?」

すると、いきなり話が変わって戸惑いったらしいですがチンクが苦笑しながら答えてくれました。

「ん?ああ、元気に暮らしてるよ。元気すぎるのも困りものだがね」

「元気すぎる?」

「ギンガやディードはおとなしくていいんだが、ウェンディは当然としてスバルとノーヴェがなぁ…よく暴れて物を壊しているんだ」

たしか、ギンガちゃんはチンクとおなじでしっかりしてる子でディードちゃんは無口な子だけど妹達の面倒をよく見ているいい子だったと前ウェンディに聞きましたっけ。

「あれ?前に一回ゲンヤおじさんと会ったときスバルちゃんと会いましたけどかなり大人しい子でしたよ?」

たしか、この前廊下で久々にゲンヤさんとゲンヤさんの奥さんであるクイントさんに会った時、スバルちゃんも一緒にいて、人見知りなのかクイントさんの後ろに隠れて、隠れながらちょこっと顔を出して私を見てましたっけ、子犬みたいで抱きしめたいぐらい可愛かったのをおぼえています。
そんなチンクが言うみたいに元気すぎる子ではなく、むしろかなり大人しい子だった気が…

「確かに、いつもは大人しい子なのだが、末っ子のノーヴェとしょっちゅう張り合うからな」

「え?なぜですか?」

「スバルはいつも気弱なんだが、スバルは年齢が近いとはいえ妹のノーヴェの前ではお姉ちゃんらしくしようとしているらしく、それがノーヴェには気に食わなかったらしくてね、気の強いノーヴェはスバルに反発たりいじわるして、それをスバルが怒って、すぐに取っ組み合いのけんかを始めるんだ。しかも二人とも未熟とはいえストライクアーツをやっているときた、あれはもうけんかを通り越してストライクアーツの試合だよ。二人とも良い子なんだがなぁ…」

「うわぁ…意外ですねぇ…」

遠い眼をしたチンクを見ながら同情しました。
まさか、あんなに大人しそうだったスバルちゃんが取っ組み合いのけんかなんてするとは思いませんでした。
たぶんスバルちゃんは一人しかいない妹の前ではかっこいいお姉さんになりたかったのでしょう。ノーヴェちゃんはそれがスバルちゃんに下に見られていると思って反発したのでしょう。そう考えるとスバルちゃんもノーヴェちゃんもやっぱり可愛いです

「いったいどうしたら、けんかを止めてくれるのか…」
「喧嘩するほどなかがいいって言うじゃないですか」
「だがなぁ…、」
そういい、チンクは頭をかかえ悩み始めました。

よく妹達を叱ったりしていますが、妹達の事はしっかり見ていますし心配しています。本当にチンクはいいお姉さんをしていますね。

わたしも姉が欲しくなってしまいました。今度エイミィに兄の嫁になってくれませんか?と頼みこんでみましょうか?
兄は仕事大好きで愛想のない人間ですが、三年前の執務官試験に合格して、わずか11歳で執務官になった若きエース、収入も完ぺき、将来よっぽどの事がない限り昇進するのは確実というかなりの優良物件です。
昔エイミィにそれとなく聞いたときは一蹴されましたが、まんざらでもなさそうでしたしね……いけるかもしれません

それにしても
「いいですね、こういうのは」
「なにがだ?」

わたしが独り言をつぶやくと、その独り言に疑問を抱いたらしく今まで頭を抱えていたチンクが顔をあげました。
まさか、反応するとは思ってなかったので少し驚きましたが言葉を続ける事にします。

「いや、チンクの妹さん達の事をよくチンクは見ているなぁと思いましてね、誰かにこうやって心配されたり見守ってもらえたりするのはいいなぁと思いましてね」

別に兄や母さんに全然見守ってもらってないわけではありません。むしろ過保護というぐらい世話をしてもらっているのですが、2人共仕事が忙しく余り会えないのでこうやって家族愛のような物をみていると少し羨ましくなります

「そんなの家族なのだから当然だろう?」
すると、チンクはかも当然のようにわたしに言いました。


家族…家族ですか…



「ねぇ、家族ってどこからどこまでが家族なのでしょうね」
私はふと疑問に思った事をチンクに聞きました。
「どこからどこまでって…。いきなりどうしたんだ?」

チンクからどこか心配したような声が聞こえます。
そうですね、いきなりこんな事を聞かれたら困りますよね。

「いや、叩っ切りたい家族の縁がありまして、そんなこと考えてたら家族ってどこからどこまでが…『ガシャン…』へ?」

なにかが落ちる音がしたので音がした横見るとそこには、先ほどまで持っていたスプーンを取り落として眼を丸くして呆然としているチンクがいました。

「えーと、チンク?」
目の前で手を振ってみます・・・反応なし

「おーい、チンク~」
頭をぱしぱし叩いてみます・・・反応なし

「チーンク?」
チンクのほほを餅みたいに伸ばします・・・反応なし

「チンクはやっぱりロリですね」
「誰がロリだ!ランブルデトネイドするぞ!!」
「うひゃあ!!」
悪口をいってみる・・・・過剰反応

って、まってください私の口の中にスプーン入れようとしないでください!!
なんですか!?私の口の中にスプーン入れて口腔内をランブルデトネイドする気ですか!?死にます!!そんな事をしたら私死にますから!!ちょ!?まっ!?



★☆★☆★☆★☆★☆★☆
しばらく、おまちください
★☆★☆★☆★☆★☆★☆




「いだいでず…」
「爆発してないから安心しろ、大けがしたらいけないからな」

床に座り込む私をチンクが見下ろしてます。
爆発する一歩手前までいき高温になったスプーンで私の口腔内口を蹂躙するなんてひどいです…口の中がやばいです。明日口内炎だらけになります…。
そもそも怪我を気にするなら最初からやらなければ…「あ゛?」なんでもないです…

うう…、さっきまでのウェンディの気持ちがわかった気がします…
自分の上から来る視線を感じながら私は体操座りしていじけます。



しばらくの沈黙の後頭上からため息が聞こえました。
顔をあげるとそこには少し疲れた顔をしたチンクがこっちを見てます。

「まったく、家族の縁を切りたいなんて、いきなりどうした?まさかハラオウン家にいじめられているわけではあるまい…いや、もしや原因はクロノか?確かにあいつだったらありえるな。くそあのシスコンめ、まさか本当にユーリに手をだすとは…。いつかやるとおもっていたんだ。あの時だって…」

おーいチンクー、口を開いたばっかりなのに話が盛大に脱線してますよ~。
それにしても、いつかやると思っていたなんてお兄ちゃんいったいチンクになにしたんですか?

このままチンクの兄さんに関する思いを聞いててもいいですが、このまま行くと兄さんの評価にかかわりそうですのでさっさと話を戻すとしましょう。

「別にハラオウン家の縁を切りたいわけではありませんよ、チンク」
「なら、いったい…」
「私にはあるじゃないですか…。私自身無くなってほしいと思っている家族の縁が」
「そんなの、いったい……あ」


チンクはやっと私の考えにたどり着いたらしいです。
「もしかして『ナイト・メア』か?」

「そうですよ、チンク」
わたしはチンクの問いにうなずきました。

管理局では、私は『タカアキ・ナイト・メア』に捕まっていた少女。とされています。
ですが、私は最初管理局に保護された時、私は『タカアキ・ナイト・メア』の娘だとして扱われていました。それはそうでしょう、私のレアスキル『ミコポ』は『ニコポ』とかなり違いますが根本的な所はおなじです。

『ニコポ』は任意で発動でき、使用者の顔を見た場合は魔力AAランク以下、笑みを見た場合はSランク以下の異性の人間を惚れさせ思い通りにできます。

対して『ミコポ』は『ニコポ』と違い常に発動されており、使用者の顔を見た場合代替Bランク以下の同性を惚れさせ、笑みを見た場合AAランク以下の同性を惚れさせ、自分に(性的に)襲いかからせる事が出来ます。

片方は洗脳系のレアスキルとしては最強の力であり、片方は使用者を(性的な意味で)滅ぼす最低のレアスキル。
この二つの能力はかなり違いますが『使用者の顔または笑みを見た対象者を惚れさせる』という点と『相手の魔力ランクによって効き目が違う』点、そして『人間ではない生物やプログラム体、機械と融合した人間である戦闘機人にはほとんど効かない』という共通点があります。

そんな『ニコポ』と似通ったレアスキルを持っている少女が『タカアキ・ナイト・メア』の娘じゃないわけがないという理由から、私は『タカアキ・ナイト・メア』の娘として扱われていました。

まぁその後、『タカアキ・ナイト・メア』の娘だとすると誰かが復讐しに来る可能性があるからという事とリンディ母さんが私を養子にしてくれたおかげで、戸籍的には私の苗字は『ナイト・メア』の文字ではなく『ハラオウン』の文字が入っています。
ですが私を『タカアキ・ナイト・メア』の娘として見る人は少なからずいます。


だから、私はそんな人がいなくなるまで『ユーリ・ハラオウン』ではなく『ユーリ・N・ハラオウン』と名乗ります。

「私のレアスキル。私はこれがわたしと『タカアキ・ナイト・メア』を繋げてる物だと思います。これを消さない限り私は『タカアキ・ナイト・メア』の家族です。「ハラオウン」の子になれないと思っています」


本当は『ナイト』も『メア』も消して「ユーリ・ハラオウン」と名乗りたい
だけど駄目、このレアスキルがきえるまで私は『ユーリ・N・ハラオウン』です。

「だからわたしは平穏な生活を送るためにも胸を張って私は「ハラオウン」の子だとみんなに言うためにも意地でもこのレアスキル消してやりますよ」

わたしはそういいながら、こちらを見下ろしてるチンクにいいました。

するとチンクはぽかーんとした後

「なるほどな、そんな家族との縁なら私も壊すのを手伝うよ」
そう言い、微笑みながら私に手を差しのべてきます。

「…ものずきですね」
「私はユーリの友達だからな」
「なるほど…」



私は彼女の手をとりました。















★☆★☆★☆★
おまけ

「なぁなぁびぶりん~、なんでユーリンとチンクねぇはトマトケチャップで口真っ赤にしながら握手してるっスか?」

《私にも分かりません。おそらく、お互いに指摘するタイミングを逃してしまったのでしょう。あとわたしはビブリオテークだとあれほど…》

「びぶり~ん、びぶり~ん」

《………》
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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