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ユーリ・N・ハラオウンの笑顔  第7話 -プライド-

遺跡発掘、しかもロストロギアがある可能性のある遺跡の調査という重大な仕事のリーダーだから大人の人が出てくると思っていました。

それがまさか、年の近い少年がでてくるとは思わなくてとても驚きポカーンとしてしまっていました。

《お嬢様》

ですが、ビブリオテークの叱責の声で意識を取り戻してすぐに私は慌てて返事をします。
「あっと、えっと……このたびはお日柄もよくいい天気で…」

《その言葉は少しおかしいかと思います。お嬢様》

「あっと、そうですね。『このたびはお日柄もよく』なんて変ですね」

《慌てすぎですお嬢様。それに世界が違うので向こうと同じ天気ではない可能性があるので、向こうはいい天気ではない可能性があります》

「そ、そうですよね。でもビブリオテーク、今ユーノさんが待っていらっしゃるのでお説教は後に…」

《それに『このたびはお日柄もよく』などの言葉は式典の時に言うものです》

「……」

《だから自己紹介の時には使用はしないと思います》

「…」

《そもそもお嬢様は…》

「ええい!!うるさいですビブリオテーク!ちょっと黙っててください!!」

《むぎゅっ》

私は宙ういているうるさいビブリオテークを地面にたたきつけました。
まったく、ビブリオテークはすぐに説教を始めるから困ります…

ふと画面を見ると唖然としているユーノさんいます。

コホンと一端、咳払いをして気分を切れ変える事にします

今の一件で先ほどまであった緊張が取れた気がしました。
それに私は臨時とはいえ無限書庫の司書です。司書なりのプライドがあります。なので仕事もしっかりやらないといけません。私は自分に気合を入れなおしてユーノさんに向かって口を開きました。

「改めまして無限書庫臨時司書員 ユーリ・N・ハラオウンです。よろしくおねがいします。えっとさっそくですが資料を送りたいのですがいいですか?」

「い、いいですよ。ちょっと待っていてください」

するとユーノさんはちょっと慌てた様子で首にかけている赤い宝石をいじくり始めました。
おそらくデバイスなのでしょう


……うーんそれにしてもなかなか、酷い初対面になった気がします…
せっかくの貴重な、初対面で私に襲いかからなかった人なのでしっかりとした出会いにしたかったのですが…そう考えて少し落ち込んでいると

「準備できましたのでおねがいします」
というユーノさんから了承が来たのでビブリオテークに資料を送るように言いました。
するとビブリオテークは
《分かりましたお嬢様。……後、先ほどの事でお嬢様と後でお話の続きがしたいのですが》
という不穏な言葉と共に資料を送ってくれました

いいでしょう、私も一度じっくりとビブリオテークの説教癖についてお話をしたかったところです…


☆★☆★☆★☆★☆

そして数分後

「あ、受信完了しました……ってなかなか多いですね…さすが無限書庫…」
そんなユーノさんの驚きの声がきこえます。たぶん予想以上の多さに驚いているのでしょう。
今回の資料を紙に書き写すとだいたい辞書ぐらいの厚さになるとおもいます。


「一応これでもまとめた方なのですけどね…。それでは、資料を見ながらでいいので内容を大まかに説明しておきましょうか?」

「そうおっしゃるのならお願いします」

そう返事をいただき私は、説明を始めます。
見せてあげましょう無限書庫の司書の実力をプライドを!!

「まず、第33世界についてですね。今はただ砂漠が広がっているだけの世界ですが、かなり大昔に、つまりは古代ベルカ時代には一応文明は存在しており、なかなかの宗教国だったことが無限書庫の文献によって確認されています。あと一応、古代ベルカ時代のいつごろに存在したのかは資料のなかに書いています」

そうわたしが言うとユーノさんは赤い宝石のデバイスから私の資料の情報に目を通しながら私の話を聞いています。彼の目はとても真剣なものでした。

私もそんな彼に応えるためにも頑張ります。
そう思い、私は説明を再開させました。

「その宗教国なのですけれど調べた結果、『宝石の花』というものをというものを信仰していました」

「『宝石の花』?『宝石の種』ではなくて?」
ユーノさんが疑問の声を出しました

「はい、『宝石の花』です。なんでも種の頃から人々を幸せにして育ち、花が咲くと人々を永遠に幸せする宝石花らしいです。たぶん砂漠の国だからこそこのような救いのある宗教が出来たのでしょう。」
そういい私は一息つきました。
画面の向こうではユーノさんが顎に手をあて考え事をしています

「宗教国…宝石の花…永遠に幸せにする…」
そう呟きユーノさんは少し考えこんだ後、また私に質問しました

「そんな物本当に存在したのですか?」

「その宗教国の教典を見る限り信仰しているだけであって存在してなかったようです。どうも大昔に人々の心が私利私欲に埋め尽くされたせいで枯れてしまったと書かれています。ですがすべての人が信仰を捧げると復活するとも書かれていますね。」

「なるほど。でも、そんな信仰する対象が実在しない宗教なんて…」

「はい、すぐに反乱がおきて内部分裂するかその宗教自体がつぶれるかのどちらかですね。ここでは民衆の反乱がおきて宗教がつぶされそうになったらしいですね
そこで宗教側は考えました。信仰対象がないからこんな事になるのだ、ならば無いのなら…」

私がいったん、話をとぎらせると

「作ればいい…」

合わせたかのようにユーノさんが私が言いたかった事の続きを行ってくれました
いいですね、こういうのは…
わたしは、この状況に満足しながらも説明を続けます。

「そうです。ちょうど第33世界の魔術体系は今は亡き『祈祷型』と呼ばれるものでそれも作るのに役立ったらしいですね。
そしてこちらの資料に『我らは砂塵の舞うこの干からびた世界を潤すため、作られし我らが信仰の象徴の21の種、『ジュエルシード』を育てる事にした』と書かかれている文献があります。
この『ジュエルシード』はここで作られし信仰の象徴の種と書かれていることから、作られた『宝石の種』のことを指すものだと思います。私達が調べられたのはこんな所ですね」

「なるほど、という事は僕らが探しに行くのは『宝石の種』ではなくて…」
そう納得したかのようにユーノさんがつぶやきます。

「作られし宝石の種、『ジュエルシード』です」

私は最後に彼のつぶやきに答えて、私は話を締めくくりました。
ふぅ、こんなに誰か人に物を教えたのは初めてですね…

そう思い画面を見るとそこには目をキラキラさせたユーノさんがいて
「まさか一週間近くでここまで調べるとは、驚きました。それに無限書庫の情報量にも驚きましたね…本当にありがとうございます」
そういって頭をさげていました。


えっ!?ちょ、ちょっとまってください!?
そんな他人から頭を下げられ感謝さえれるなんて初めてなので私はいったいどうすればいいのか…!?
私はとりあえずユーノさんを私は慌てて止めにはいります。
「そ、そんなユーノさん頭をあげてください!!わたしは一応いろいろと調べましたけど結局は一番重要な『ジュエルシード』がどんな物なのか、なぜ宗教国は滅んだのかがわからなかったのですから」

そう言うとユーノさんは顔をあげてくれました。
そしてそのままユーノさんは口を開け




「『ジュエルシード』についてなら、この資料を全部読んで先ほどの説明を聞いたら見当がついたので大丈夫ですよ。」
と予想外の言葉を放ちました




「…へぁ?」
私の口から変な声がもれます

今彼はなんて言いましたでしょうか……資料を全部読んだ?

私はすぐにユーノさんに対して疑問を口にします
「え、ちょ、ユーノさんいつ全部読んだのですか私の資料!?」

するとユーノさんはさも当然のようにかわいらしい笑顔と共に答えてくれました
「え?それはユーリ司書が説明している時にマルチタクスを使いながら速読魔法でパッと全部読みましたよ。とても面白かったです」

……なん…ですと?!…
はやい、速すぎますいったい私の速読魔法の何倍でしょうか、二倍?そんなものじゃあないです。日ごろから速読魔法を使っている私でもあの資料は読むのに5分は掛かります。
それを一瞬………つまり

私の一番の得意魔法であり、私が司書である証明である速読魔法が負けて…いる…?




いや、もしかしたらユーノさんの速読魔法は大まかにしか情報を読み取れてない可能性も…

「おそらく『ジュエルシード』は資料に『信仰の元からの象徴であり新たなる象徴の種』と書かれていることから『宝石の花』の種と同じ能力をもっていると推測されます。なので『ジュエルシード』の能力は『人を何らかの方法で幸せにする物』だと思います。いったいどうやって幸せにするかはわかりませんが…

そして、資料内に、『『ジュエルシード』は聖なる栄養そのものである』と書かれています、その中の『聖なる栄養』ですがこれは司書が作ってくれた資料や僕が持っている情報を会わせてみると『聖なる栄養』は魔力の事を指していると思います。つまり『ジュエルシード』は魔力エネルギー結晶体だと思われます。」

ないですね…そんな事、彼、私達の資料を完ぺきに読み取っていますよ。
ここまで私達がまとめた資料の事を話せるという事は全部しっかりみていて、なおかつ記憶もしているという事なのでしょう…。私には絶対に無理ですね

「…ユーノさん」

「ん?なんですか」

私は最後の希望を込めてユーノさんに質問します。
もし私より年齢が上だったら、私よりも年上だから負けていてもしょうがないという言い訳が成り立ちます!

「ユーノさんは何歳ですか?」
「9歳ですよ。一応大学も卒業してます」

小学校にすら通っていない、学歴なしの私の中のプライドがガラガラと崩れる音がしました




ユーノさん…いやユーノ先生に私は体操座りをしていじけながら声をかけました
「ユーノ先生…」

「なんです…ってなんで先生!?」

「次からは司書なんてつけなくて私の事をユーリまたは負け犬っていってください…」

「え?ちょっ!なんで!?」

「見せてあげましょう無限書庫の司書の実力をプライドを!!(キリッ。とか考えてごめんなさいです」

そう私は言い、足元にのの字を描く作業を始めます


《ああ、お嬢様のプライドが灰燼と化してしまいました…》

そんなビブリオテークのつぶやきが耳に入った気がしました…
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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